相続について

相続

相続についてまず考えたいのは、相続する財産がプラスなのかマイナスなのかということです。相続するということは、亡くなった方の権利義務の一切を継承することなので、借金もまた相続することになります。一般的には、「相続の話を切り出すのは四十九日を過ぎてから」と言われています。しかし、亡くなった方が商売や会社をやっていた場合、その財産が借金などでマイナスになる場合がありますので、早めに資産を把握したほうがよいでしょう。そのときは三カ月以内に、

  1. 限定承認
  2. 相続放棄

を、家庭裁判所にする必要があります。債権者(金貸し)の方もそれを知っていて、三カ月経ってから請求してくることが多いので注意が必要です。
それ以外の場合は慌てることはないと思いますが、葬儀などがひと段落したら、早めに行いたいものです。また、一部の財産についてひとまず相続登記をするということもできますので、ご相談ください。

相談のための準備

相続の相談に来られる場合には、まず相続する財産や不動産について分かるもの(権利書、登記簿謄本など)、亡くなった方の戸籍謄本をお持ちください。
これを元に、相続の方法を検討し、また戸籍をそろえることをはじめます。

相続の手続きの費用と期間

費用は、古い家1件、土地1件で、10~20万円くらいです。
しかし、不動産の個数や価格、その他に必要な登記、取る必要のある戸籍謄本などの書類数によって変化しますので、一概には言えません。
期間は、通常、相続人を証明するための戸籍をそろえるのに1カ月くらいかかります。しかし、亡くなった人の子供がいない場合や、世代をまたぐ相続の場合には、必要な戸籍謄本の量が多くなり、さらに時間がかかる場合があります。書類がそろえば、登記は1週間くらいでできあがります。

遺言作成

遺言

遺言は、生前における最終的な意思決定を死後に実現させるものです。
たくさんの財産はないから・・・
兄弟仲がいいから話し合いでうまくやってくれるだろう・・・
と考えがちですが、苦労して築いた財産が原因でトラブルになるのは決して珍しいことではありません。残された家族のために特別な配慮が必要です。遺言を残されることをお勧めいたします。
主に使われる遺言書は自筆証書遺言書と公正証書遺言書に分けられます。

自筆証書遺言

遺言者本人だけで作成。最も簡単な遺言書。

公正証書遺言

公証役場で公正証書として作成される遺言書。作成には遺言者以外に二人以上の証人が必要。

当事務所では、偽造・変造・改ざん・紛失の心配がなく、相続の際に手間がかからず争いのリスクがすくない公正証書遺言をおすすめいたします。