みなし解散登記 任期10年に落とし穴あり!?
みなし解散登記というものをご存知でしょうか。
平成18年に会社法が制定され(それまでは、商法の一部として会社の規定がありました)、小規模な株式会社は、予め定款で決めておくことにより、取締役や監査役の任期を10年にすることができるようになりました。
でも、その任期の10年が来たのにもかかわらず、役員変更登記をすっかり忘れてしまい、そのままにしてしまうケースが生じます。
法務局がその役員変更登記漏れをチェックするようになり、役員変更の登記を行っていない会社に通知をするようになりました。
そしてその通知の期限内に役員変更登記をしないと解散したとみなして、登記官が期限の到来とともに「みなし解散」として登記をしてしまいます。
そのみなし解散の登記がされてしまいますと、清算中の会社という扱いになり、決算の区切りなどが大きく変わってきて、いろいろと登記や税務署などの手続きが必要になってきます。
もし、みなし解散登記がされてしまった場合には、川崎事務所にご相談ください。
※会社の倒産の手続きについて
会社を倒産させる場合には、まず解散の登記をします。
これにより、基本的に収益が生じない状態となり、次に会社が清算手続きに入ったことを公告(法律により定められた方法で公に知らしめること、一般的には官報を使う)します。
この手続きに入っている間に、会社の財産や借金を誰に分けるかを決めて分配をします。小さな会社の場合は、代表者がそのまま全部引き受けることが多いです。
会社の財産や借金の分配がすべて終わり、かつ公告してから1カ月を経過すれば、清算決了登記を申請することができます。この清算決了登記がされることによって、会社が無くなり、法人税の対象から外れることになります。